休憩時間のルールを再確認しましょう②~さいたま市の社労士、栗田社労士事務所~

query_builder 2021/11/26
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皆さんこんにちは。さいたま市浦和区を中心に社労士活動を行っている栗田社労士事務所です。


前回に続き、休憩時間のルールについて再確認して行きたいと思います。


労働基準法における休憩と労働時間に関する定義を見ていきましょう。


過去の裁判例では、労働時間を『労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間』としています。

この休憩時間と労働時間の原則に照らし合わせると、それぞれのケースが休憩時間なのか、それとも労働時間なのかを判断することができます。

たとえば、夜勤中の仮眠時間が、休憩時間・労働時間のどちらにあたるのかは、その時間の待機内容によって判断が分かれます。

仮眠時間であっても、その間に呼び出しなどがあれば起きて対応する必要がある場合などは、休憩時間ではなく労働時間だと判断されます。

これは、休憩時間の原則である『休憩の最中は労働から解放させる』を満たしておらず、労働時間の定義である『労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間』に該当しているからです。


一方で、仮眠中は別の従業員が対応して、そのまま仮眠を続けられる場合は、休憩時間として認められます。

完全に労働から解放されており、使用者の指揮命令下にもないため、労働時間には該当しません。

随時対応が必要な夜間勤務中に従業員に休憩としての仮眠をとらせる場合は、仮眠中に対応せずに済むように、2人以上の体制にしておくなどの対策が必要です。

もし、やむをえず1人で随時対応が必要な夜間勤務をさせる場合は、仮眠時間も労働時間として、給与を支払うことになります。


また、自宅待機などの時間も、待機中の過ごし方によって判断が分かれることになります。

たとえば、急な案件に対応するために自宅待機を命じられている場合などは、指揮命令下に置かれていると判断され、労働時間と判断される可能性が高くなります。

しかし、待機していても外出などが自由に行える場合などは、使用者の指揮命令下に置かれているとはいえず、労働時間には該当しないことがほとんどです。


夜勤での仮眠や自宅待機のように、休憩時間なのか労働時間なのかわかりづらいケースについては、それぞれの具体的な内容によって判断が異なります。

自社のケースが労働時間に該当するかどうかは、休憩の3つの原則に基づいて見極める必要があります。

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